なぜだろう・・・何度見てもタイトルバックはワクワクするし、ストーリーも悪くはない。
なのに、もう少しどうにかならなかったかなという残念な思いが消えない。「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」

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父親を亡くし、その真相を探るべくメンタリストとして活躍する医学生直輝(横浜流星)がバディとして選んだのは、心に深い傷を追う負け続きの囲碁棋士川田レン(清野菜名)。
グレーがはびこる世の中に「シロクロつけるヒロイン」として世の中を賑わせるミスパンダは、レンの別人格であり、メンタリストの技術を駆使して直輝が仕立て上げたもの。
やがて直輝の父親の死の真相が明らかになってくるのだが、真実はもっと根深いものだった。
 

途中、直輝と結託しシロクロつけるヒロインをサポートしていた大臣であるミスターコンプライアンス(佐藤二朗)が、実は己の高感度を上げるために娘を誘拐させた自作自演であった、という結論に導きそうになったところからややこのドラマへの情熱が薄れつつあり、横浜流星くん演じる直輝のキャラクターにどうも統一性がない気がしてきて、後半は失速した感が否めませんでした。
父親を慕っていたのはわかるのだけれど、大学生の男子が「パパ・・・」と儚げに呟くシーンがどうもふに落ちなくて、もう少し若い男の子ならばわかるのだけれど、あれはわざとなのだろうか。現実に近いのかもしれないのだけれど、違和感が拭えませんでした。


ただ、最終回に向かうにつれ、本当に惜しい、惜しすぎる!とふつふつと。このテーマでこのセンスであればもっと高度なドラマになったはず、と歯痒い思いがしました。


結局ことの真相は、金持ちでワガママ放題に育てられてきた佐島法務大臣の娘であるあずさ(白石聖)の狂ったような独占欲が引き金であることがわかってきて、このクレイジーさも悪くなかった。
ただ、あんなにワガママな娘が過酷な記者という仕事を選ぶのだろうかという疑問はやや残るし、そんなそぶりがあまりにもなさすぎてもう少し「なるほど!それで・・・」というシーンがあっても良かったような気がしました。

直輝は復讐に燃える中でも、家族を失った悩みを抱えるレンを通し、もう1つの人格(本当の人格とも言う)双子の姉妹リコ(=ミスパンダ)を愛し始めてしまうのです。
このもどかしさ、歯痒さ、これはもう新しいラブストーリーかと思う。

復讐のために利用したはずのリコの快活な勇ましさと行動力、それは親から愛情をもらえなかったリコの理想の姿であるのだけれど、直輝はミスパンダであるリコとの時間を何よりもかけがえのないものに感じ始めていた。

ただし、自分が封じ込めてしまえば二度とリコには会えない。けれど、リコ自身はレンでいることを望み、復讐を手助けする代わりに直輝に自分を消してもらうよう頼む。直輝には他の選択肢はない。

1つの体に2つの人格が共存し、それを受け入れて未来へ進むことを選んだレンとリコ。
ミスパンダであるリコを愛しながらも、自分の手で封じ込めるしかない直輝。
この哀しさは、好きだ嫌いだと単純に言い合う以上の愛の深さを感じさせる、いいストーリーだと思う。

のに・・・何だか惜しい。何だろう。
 
ラストシーンも美しくて良かった。
一から出会う2人、とてもいい。 



huluではその後のストーリーが配信されるらしいです。huluはよくアナザーストーリーも配信していますし、ドラマの新しい楽しみ方はネット配信なしでは成立しなくなってきましたね。
脇役である若い俳優が主役になれる物語のもう1つの顔、新しい新人発掘の場所になるかもしれません。