又吉直樹さん原作の小説がベストセラーになった作品を板尾創路で映画化「火花」2017年日本。



徳永(菅田将暉)と神谷(桐谷健太)は大阪からそれぞれの相方と上京し、芸人としての夢を掴むため日々奮闘している先輩後輩。
神谷は一般受けしないが自分の好きなスタイルを貫き笑いを獲得していき、そんな神谷を心から尊敬している徳永。ただ夢は遠く、売れたと実感できないまま底辺をうろつく日々を送っていた。
ウケるって何だ、自分って何だ、笑いとは何だ。もがき苦しみながら夢に向かってひたすらに走った10年の物語。


芸人又吉さんの小説をこれまた芸人である板尾創路さんが監督した本作。
もちろん、内輪での盛り上がりや売れない芸人の苦悩など、リアルに体験したからこその脚色などもあるとは思うのですが、正直なところ芸人さんではない監督が撮ったものを見たかったなーと思います。
(私は見ていませんが、どうやらドラマ版では廣木隆一さんが監督されているようなので、そちらの方がもしかして良かったかも)

しかも徳永の見た目は、やっぱり菅田くんが演じているだけあってすごく格好いい。それだけでもすぐに人気者になりそうなのに、映画では今ひとつ爆発した感じもしなかったし、くすぶり具合はそんなに神谷と変わらない印象でした。
キャストにおいては、徳永の相方が二丁拳銃の川谷さんで1人だけやっぱり間合いなどの雰囲気が芸人。もう少し映画としては役者が演じている、ということを前面に出した方がリアリティが出たかもしれません。

面白くないわけではないのだけれど、ちょっと消化不良な感じは否めません。
もしかしてドラマぐらいじっくり描いた方が向いているストーリーなのかなと思えました。
ただ、ラストに向かって感動的な漫才シーンが描かれるのですがこれは秀逸。
芸人だからこそこういう言い方しかできない、という歯がゆさとその逆に清々しさがありました。

芸人にウケる芸、一般的に満遍なくウケのいい芸風、どちらを取るかという厳しい選択を迫られた、お笑い芸人の苦悩がそこにある。そこに答えなどおそらくないけれど、ただただおもろいことがしたい。
目標や自分を見失い、苦しんで探しながら進んでいく。
毎日疲れて元気が出ない、なんていう時に良いじんわりした映画です。

読んでないんだよなー。

火花 (文春文庫)
又吉 直樹
文藝春秋
2017-02-10

 

ドラマ版は林遣都くんが徳永の役ですって。何れにしても格好いい!