映画好き!ドラマ大好き!とにかく観なきゃ始まらない!

映画好き!ドラマ大好き!!LULUが、興行収入・視聴率に関係なく映画・ドラマを好き勝手にレビューします。愛溢れるエッセイをどうぞお楽しみください!

2019年12月

それは愛なのか情か:映画「チューリップ・フィーバー肖像画に秘めた愛」

そんな時代があったのかと思わされる映画「チューリップ・フィーバー肖像画に秘めた愛」




両親を亡くし、 孤児として育ったソフィアは請われて豪商で随分年上のコルネリスのもとに嫁いだ。
後妻をとったコルネリスの最大の望みは、過去妻や子供を亡くした経験のあるコルネリスの後継を産むこと。
ただなかなかその思いは届かず、ソフィアは次第に焦りと不安を募らせていた。
そんな中、貧乏な若い画家に自分たち夫婦の肖像画を描かせようとコルネリスが一人の青年を連れてきた。カンバスを挟んで見つめ合う二人。やがて、ソフィアと若き画家ヤンは心を通わせ逢瀬を重ねるようになる。
ソフィアと一緒になりたいヤンは、その頃うまくいけば手持ちが何倍にもなるという「チューリップの球根」の投資にハマっていく。


そんな時代があったのか。チューリップの球根に人々が熱狂し、珍しい花を咲かせたそれは何倍もの金額を持ち主にもたらす。
一攫千金を狙う人々が「球根」に一喜一憂し狂喜乱舞する世界。

今では考えられないことだけれど、うまい投資話や儲け話の危うさやそれにどうしても熱狂してしまう人間の心理など、全体的にくすんだトーンの昔話にはリアリティがあります。
その中で、フェルメールを彷彿とさせるラピスラズリのブルーだけが輝かしい光を浴びて魅力的に映る。

ヤンが人目見て恋に落ちてしまう瞬間を、ソフィアの纏った青いドレスが象徴的に表しています。

お金持ちに嫁いだ貧乏で身寄りのない女性が、出入りする若者に心を乱される。よくある話といえばそうなのだろうけれど、この金持ちの老人が実に人間味あふれる一面を出してきて青年たちの無謀さが、その対比で浅はかに見えてしまう。

結末はそれにしては温かなトーンで終わったのだけれど・・・つくづく、酒は嗜む程度に、飲み過ぎたゆえの失敗はダメ、とこの年末に思ってしまう。 


 

ホラーの顔をした家族の物語:映画「クワイエットプレイス」

映画「クワイエットプレイス」。
得体の知れないエイリアンに侵略された世界で、孤独に生き延びるある家族を描いた物語。
緊張感漲るシーンの連続でやや心臓に悪いですが、ホラー映画というよりはなるほど、これは家族のあり方を描いたものだなとわかってきます。



「ある」怪物が突如現れた地球。

地球上全て「あるもの」によって侵略され、荒廃してしまったとある時代。荒れ果てた街を歩くアボット一家は、幼い息子、長男、そして耳の聞こえない長女、その両親という五人。
「あるもの」は目は不自由ながらも、非常に鋭い聴覚を有しており、少しでも音をたてた生き物に対して執拗に襲い必ず仕留めていく。
五人は手話を駆使し、絶対に音を立ててはいけないという恐怖に押しつぶされそうになりながらも身を寄せ合って暮らしていくのだが・・・


静かながらも淡々と、全編にわたって音を出してはいけないという緊張感のあるシーンが続きます。思わず出してしまう音、声、それを取り上げられたらすごく不自由だと思うのに、この家族に起こる問題は現代のそれと大差ないと思わされます。

この家族が生き残ったのはおそらく、聾唖である長女と手話という手段で普段からコミュニケーションを取っていたのも要因の1つだと思われる。

「あるもの」が音に対して反応するのだと世界中に知れ渡った後でも、生き延びたものがほとんどいなくなってしまった世界。
両親は子供たちを守るのは自分たちなのだと強い決意を固め、生きていく術を教えようとする。
ただ、末っ子はその無邪気さからひょんなことから音を出してしまい、家族は尊い命を見送ることになった。

家族を失った喪失感、そしてそれぞれに巣食う罪悪感。
こういうものは、例え話せる間柄だとしても決して口に出てこないまま、心の奥底にいつまでもじっとりと横たわっているものだと思う。
家族は子供の成長とともに次第にギクシャクとしていくのだけれど、それでも両親は自分たちがいなくなっても子供たちが生き延びられるように、と父親はこの世の仕組みのことを教え、母親は優しさで子供たちを包む。
これは家族を形成していく中で、していかなければならないこと。

先にいくだろう親が、子供を独り立ちさせ生きていけるように準備していく。

聾唖である長女の気持ちを知りつつも、なかなか言葉にできない父親はその愛を別の形で最大に伝えようと努力する。その結果、長女もハンディを乗り越える力を身につけていく。

ホラーという形を借りた、家族に大切なものをとてもはっきりと浮かび上がらせるホームドラマだと思いました。

それにしても・・・家の中を点検し、危険なものは取り除いておくという日頃のケアは必要とつくづく思う。 


 

警告なのか、戦慄なのか映画「俺俺」

もう数年前の作品「俺俺」。
観てみたら、亀梨くんの顔がすごく若い!!最近少し年齢が上がってきた男性たちがやたらアイメイクを施しているのが大変気になるのだけれど、やっぱりナチュラルがいい!自分は化粧しといてなんですけれど。
特に映画など、アップの時間が多いとどうも不自然な気がしてしまう・・・もっとうまくやってくれればいいのになぁ。

 
俺俺 [2DVD+CD]<初回完全限定生産版>
亀梨和也
ジェネオン・ユニバーサル
2013-11-06





亀梨くんが一人何役もこなしたということで当時話題になったと記憶しています。

家電量販店で口うるさい先輩に罵られながらも、カメラマンの夢を諦め平凡に日々を暮らしていた均(亀梨和也) 。
ある日、ハンバーガーショップで隣になった男の携帯をたまたま手にすることになり、ちょうどかかってきた持ち主の母親にオレオレ詐欺をすることを思いついてしまう。 
難なくお金を手に入れた均の周辺でそこから妙なことが起こり始める。
何と、騙した携帯の持ち主大樹の母親が何食わぬ顔で自宅にやってきて、まるで均が息子であるように振舞うのだ。
訳もわからず 実家に帰ると、そこには俺そっくりの別人がいた。
そこから俺が増殖していることに気づく。

同名小説が原作のこちら。
正直よくわからなかったのだけれど、この小説の解説をみていると、同調圧力社会に対して一石を投じるような作品という扱われ方をしている。


俺俺 (新潮文庫)
星野 智幸
新潮社
2013-03-28

 
なるほど、均は大樹とともに「俺だけの世界なんていいじゃん」とまるきり理解できない「他人」のいない自分たちだけの世界を喜ばしく迎えようとする。

居心地いいぜーとなるけれど、やがて「俺は一人でいい」と俺を狙う俺、削除しようとする俺が発生する。

追い詰められ、「最後の俺」を巡って争いが勃発。

生きていれば確かに「私の言ってることわからないの?」「何でこんなことわかんないんだよ」と言われたり思ったり、言ったりしている。
言わなきゃわからないよ、というのが大抵の答えではあるだろうけれど、言える人ばかりじゃない世の中。言える相手ばかりでもない社会。
ならば全員自分と同じだったらどうか。
それはそれでストレスなのだと思う。わかりすぎる世界で、何も言わなくても通じる世の中。

快適なのはそれこそ最初だけで、鬱陶しくなるのではないだろうか。自分と全く同じ考え、同じ行動、同じ思考の誰か、なんて。

人間関係に悩んでいる人にはいい作品かもしれない。
別に解決などしないけれど、もしかして心を許せる自分ではない誰かがいるとしたらその人のことを大切に思えたり、連絡をとったり、そんなことがしたくなるかもしれない。

オブラートに包んだような話映画「ブラインド朗読する女」

デミムーア主演の「ブラインド朗読する女」を観ました。
けど、最初はデミムーアの顔が違和感でストーリーに入り込むのに少々時間を要した。本当か否かわからないけれど、チャリーズエンジェルのために美容整形を繰り返していることが公表されているのだとか。
「ゴースト」の愛らしい顔立ちで記憶がストップしていたのでびっくり。

 
ブラインド 朗読する女(字幕版)
アレック・ボールドウィン
2019-09-25



投資で成功した夫の脱税の共犯とされた妻は、社会奉仕活動を命じられ、盲目の元作家であるビルの朗読をすることになった。
結婚してから家庭に入り経済的な苦労をしていないセレブ妻スザンヌは、性格に難のあるビルに反感を抱くが奉仕活動にはワガママも言えず嫌々ながら通うことになる。ビルはスザンヌに好意を抱き、夫の愛に疑問を感じるようになったスザンヌは徐々にビルに惹かれていくが・・・


よくある不倫話といえばそうです。
ボスザル気質の夫は妻を支配し、妻はそれに大人しく従いその夫の庇護のもとに暮らしてきた。ところが教養高い癖のある男と出会い惹かれるようになり、それでも夫のもとに帰るのがいいだろうと気持ちに封印したところに夫の浮気がバレる。そして妻は・・・

もう最初から最後まですっと線が引かれたように「おきまり」と言えばそうかなと思えます。
メロドラマのような展開が見たい気分の時にはいいかもしれません。

ただ、妻を亡くしてからはひとり、一作品のヒット以降はスランプで隠居しているような、なりを構わない元作家・・・にスザンヌがどうして惹かれたのかが今ひとつ理解できず、同じく夫に支配されて仕事も辞めてしまったカゴの中の鳥状態のスザンヌにどうしてビルが惹かれたのか、その行間のようなものが感じられないまま、あれよあれよと2人が仲睦まじくなってきて、どうも感情移入できませんでした。

途中、盲目であるビルに油断したのか、スザンヌが朗読をしながら部屋が暑いと言って上着を脱いでシャツのボタンを外すシーンがあるのですが、何だかきょとんとしてしまうほどのこれみよがし感!!
いや、ビルには見えてないだろうけれど、そんなことある?!
それが心を開くきっかけ?!というものだろうか。

結構出来過ぎ感はあるし、謎も多いストーリーではあるけれど、意にそぐわないパートナーとの関係に鬱々としている人にとっては爽快な物語になるのかも。
こんなにうまくいかないだろうけれど、想像の上では自由ですし!くれぐれも実践しないことを祈ります。 

令和冬物語〜今期ドラマ、月9と俺の話は長い!〜

今期のドラマ、だんだんと終わりに差し掛かっていますねぇ。
最近のドラマはワンクールの話数が少ないため、どのドラマも三ヶ月目の最初の週くらいで徐々に終わりが見えてきちゃいますね。
視聴率や役者さんのスケジュールなど、さまざま問題があるとは思うのですが最終回を二時間にするくらいならば話数を増やしてほしいなぁ・・・個人的には。

さて。まだ「グランメゾン東京」が続いているので(しょうへいくんの今後どうなっちゃうの?)、総決算には早いけれど終わってしまったドラマもあるのでここらで1つの区切りとして。

とりあえず、今のところ一番面白かったなーと思えたのは「俺の話は長い」かな。

スクリーンショット 2019-10-08 10.15.28

最初は30分を毎回2話ずつ、と実験的な要素もあるゆるいドラマなのかなぁと思っていたけれど、中盤からどんどん面白くなってきて、毎回ほろっときて、笑えてという気持ちアップダウンの心地よさを感じられたドラマでした。
夢だったコーヒー屋をオープンしたものの結果的に閉めざるを得ない状況となり、以来定職につかず実家に寄生している満。そこに姉一家が家の改築の間だけと転がり込んでくる。その姉一家は再婚相手と娘との関係、当の娘の登校拒否など様々な問題を抱えていた。バリバリのキャリアウーマンで気の強い姉は、「私が出ていくまでに満を働かせる」と息巻くが、とうの満はどこ吹く風で相変わらず呑気な毎日を送っていた。

ともかく満(生田斗真)の毎度毎度の屁理屈が、最初は「何だと〜」と姉(小池栄子)と一緒になって怒っていたのだけど、嫌々ながらも姉一家の問題に接していく満の姿を見るにつけ、あの屁理屈もまあ役に立たないこともない、などと息子に甘い母親サイドに偏っていたりして。

最後どうなったのか正直わからないけど、このパターンで姉一家のところにまた問題が持ち上がったり(夫の転職問題、娘の進学問題など)、母親(原田美枝子)の恋人候補や経営している喫茶店の今後のこともあるし、まだまだいけますよね、このドラマ。
ゆるーく、一話30分ずつでいいから、ずっとやってくれないかなぁ。
深夜でも可。

いつも同じ寝癖をつけた生田斗真さんはじめ、小池栄子さん、安田顕さん、清原果耶さん、原田美枝子さんがとにかく良かった!!!!脚本も演出も色々いいのだろうけど、とにかく俳優さんの力って大きいって改めて思うドラマだった!!!!!


一方、ちょっと期待外れだったのが月9。
いやぁ、ディーンさんも格好いいし、蔵之介もいい味を出しているのだが・・・あの終わり方はないだろう。とても残念。

なんか思わせぶりに、全体を通してその存在を匂わせてきた犯罪を操る男守谷。
が、出てきたときに正直「これ誰?」感半端なかった。
いやいや、これみよがしに大物俳優出しても確かにしらける場合もあるけど、絶対別人だと思いましたよ、そんなことちょっとだけ匂わせていたけれど、ともかくこの人のはずない!!とか。

演じている俳優さん調べたら多くの作品に出ている人ではあったけれど・・・んー、ちょっと解せませんでした。ごめんなさい。

しかもあの相棒(岩田剛典)が綴っていた日記って何か意味があるのだろうと思ったけど・・・ただの日記だった!!まじですか!!
いや、ただしあと一回最終回後のアナザーストーリーみたいなのがあるらしいですよ。
ジャーナリストの木南晴夏が獅子雄(ディーンフジオカ)のことを調べに来るらしいけど・・・ビジュアルが探偵気取りの帽子をかぶっていていささか不安。コメディじゃないですよね?

この最終回後すぐの特別編って結構珍しい(ネットで!とか深夜で!みたいなのはよくあるけど)。こんなところで新風を巻き起こすフジ月9。さすが。

次の月9は「絶対零度」ですって!!まじですかー、またやるの?!んー・・・
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