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映画好き!ドラマ大好き!!LULUが、興行収入・視聴率に関係なく映画・ドラマを好き勝手にレビューします。愛溢れるエッセイをどうぞお楽しみください!

2019年11月

地方都市に毎日吐き出される退屈なため息、映画「ここは退屈迎えに来て」

映画「ここは退屈迎えに来て」。山内マリコさんの同名小説を映画化。
高校の時に人気者だった椎名くんが、「桐島、部活やめるってよ」の桐島くんっぽいなと思えたけどそんないいもんじゃなかったところにリアリティはあった。



10年東京にいたけれど結局何も得られずに田舎に戻ってきた私(橋本愛)。タウン誌のライターとしてフリーカメラマン須賀(村上淳)と組んで仕事をしている。
好きでもない男とだらだらと会っているあたし(門脇麦)、東京に行って自分を取り戻そうとしている新保くん(渡辺大知)、騒がしい家から逃れて東京に進学したいと望む女子高生、みんなが思うのは、高校時代いつもみんなの輪の中心にいた、椎名くん(成田凌)。
椎名くんは格好良くて、調子良くて、楽しそうに笑い、フラフラと遊び回る自由人。
好きな女子はたくさんいて、でも特定の誰かを作らない椎名くん。

物語は私が、一度も田舎を出たことがなくて東京のイメージを羨んで何となく日々を生きるサツキ(柳ゆり菜)と、久しぶりに繋がった椎名くんに会いに行くところから始まります。
そこに須賀さんも付いていくことになり、道すがら新保くんに偶然に出会う。

地味キャラでやや苛められていたような新保くんにも、椎名くんは優しかったのだけれど、新保くんから聞かされた近況は、あの輝いていた椎名くんとは少し違うみたい。
そもそも教習所で働いてる、なんてあの頃の椎名くんからはちょっと想像できない。

この辺りまでは、もしかして椎名は最後まで出てこずに伝説っぽい感じで終わるのかなと思っていたのだけれど(女子のロードムービーのように)、合間に過去へ飛んだり、一見何の関係もなさそうな女子2人のファミレスシーンが出てきたり、何となく謎めいたまま進みます。

ところが、過去のシーンであっさり椎名は登場。
成田凌くんは格好いいけれど、女子2人が話していた時の感じからするとやや線が細くてインパクトが弱くてちょっと残念。どちらかと言うと新保くんの方が似合うんじゃないかなぁ。

この映画は、何かになりたい、絶対なれるはず、と意味もなく信じられて無邪気だった「あの頃」からすると、少し期待外れな人生だなと道半ばで思う30手前の男女たちが綴る、ほんの日常の一コマと言うことなのだろうけれど、組み合わせのパズルがややこしくて退屈な日常とするには難解だったかな。

ありふれた日常を丁寧に切り取ることで、今自分が立っている場所が大切に思える、そんな物語のように感じたけれど、誰かにとっての大事な人は誰かにとればどうでもいい人なんだなぁと身も蓋もなく思えてしまった。だからどうなのだ、と言う気がしないでもなかった。

こう言う日常というか普通っぽいストーリー展開は嫌いではないけれど、1つくらいフックになるようなものが欲しかった。

フジファブリックの歌が好きな人にはPV的な要素がある物語かもしれません。
途中出演者たちが、アカペラで1つの歌をつないでいくシーンがあるのですが、さすが渡辺大知さんはプロだけあってめちゃくちゃ上手でした。あの後には歌いたくないだろうな。そう思うと、門脇麦ちゃんは演技も歌もうまい。秀逸。




本、読んでみよう。



コミュニティが救う命、映画「十二人の死にたい子どもたち」

映画「十二人の死にたい子どもたち」。
芸達者で演技派の若手俳優てんこもり、毎日が辛く孤独に耐えかねる日々を終わらせようとしているまさに若者に向けたメッセージムービーです。



とある廃墟と化した病院に続々と集まる面々。

彼らは全員、「集団自殺」を目的としている。
ネットで集められ、この日を迎えたのは12人。約束の時間一時間前から集合場所の地下室の鍵が開けられ、そこにはテーブルと椅子、そして安楽死用のベッドが置かれていた。

ところが・・・約束の時間前にすでにベッドには生暖かい死体が。しかもそれはいるはずのない13人目の参加者。

自殺実行は全員の総意が条件だが「最初からあるあの遺体は一体誰?もしかしてこの中に殺人犯がいるのでは?」と反対する声に引きずられ、会の主催者であるリーダーサトシ(高杉真宙)の提案で、全ての同意が得られるまで話し合いを重ねられることになるのだが。


自殺を考え、ネットで集まった若者たち。その悩みは様々で、人知れず悩み抜いた結果死を決意してやってくる。
彼らは集まればすぐに実行されると安易に考えていたが、予想外のハプニングにより集まった面々と「なぜ自殺を考えたのか」を否が応でも話すことになる。
そこには様々な事情があるにせよ、みんなが思う「自分よりマシじゃないか」。

1人で考えている時には堂々巡りで何も見えなかった出口に、すっと光が差し込むような瞬間がいくつもある。
あるものは罪を告白しようと決意し、あるものはもう少し頑張った方がいいのではと思わされる。そして似たような経験を持つものには反発しながらも、馬鹿馬鹿しいと思えてくる。

若者に「自殺ダメ」とただ伝えるのではなく、何でもいい、他人しかいないようなコミュニティでも、同じようなことを考える仲間でも、学校以外の誰かでも、とにかく迷いの場所から離れ、誰かに話して別の視点を持つ。そのことを具体的な映像として伝えたのだと思います。そこにもしかして解決のほんの些細な糸口が眠っているのかもしれないということを。


映画の作りとしては、ぐるりと参加者を囲むようなテーブルに椅子、そしてそれぞれの事情を抱えて問題に対して意見を述べる形など「十二人の怒れる男」をモチーフにしているのかなと思わせました。




こちらも十二人。とある裁判で陪審員として選ばれた職業も立場も違う男たちが話し合うのは、殺しの容疑者である少年の有罪か無罪かの評決。誰もが有罪と思われた事件が、ひとりの「無罪」を主張する声に次々と翻っていく舞台化も可能な一室のみで繰り広げられる法廷劇。

この見事な逆転劇は何度もリメイクされ、日本では三谷幸喜さんが脚本家し、舞台や映画なども作られた「12人の優しい日本人」が有名です。

これらは、12人いることで、そこに12の人生と脳と経験が集まる、ということがミソなのです。
飛び抜けて頭脳明晰でも、忙しい日々に忙殺されている人でも、平凡で退屈な毎日を過ごす人でも、それぞれ独自の視点が別の新しい可能性をもたらす、そういう期待に満ちたストーリーになるのです。 

杉咲花さんの演技がとてもいい。
そして、存在感を放っていたのがゴスロリ女子を演じた古川琴音さん。
エキゾチックな顔立ちに、バレエ経験が頷ける長い手足。これからも楽しみな俳優さんです。


 

ホテルマンと刑事のプライド、映画「マスカレード・ホテル」

映画「マスカレード・ホテル」を観ました。2019年日本。

ご存知、東野圭吾原作の人気小説の映画化。
配役を聞いたときには、「イメージが違うなぁ」と思ったけれど、小説を読んでから時間が経過しているからか、映画は映画で楽しめました。

 

 
ホテルマンとしてのプライドと誇りを持っている、ホテルコルテシア東京のフロントクラーク山岸(長澤まさみ)。
ホテル業務をこなしている中、上司からホテルに警察の潜入捜査が入ることが告げられ、山岸もその教育係を任されることになる。ホテルを愛し、責任感を持って業務に就いている山岸は不満に思いながらも了承。
フロントに立つことになったのは、捜査一課で唯一英語が堪能、容姿端麗なエリート刑事新田(木村拓哉)。一見バラバラと思われた殺人事件に関連性が浮かび、次の犯行現場として予告されたのがこのホテルだったのだ。
仕事を忠実にこなそうとするあまり衝突する2人だったが、共にフロント業務をこなすうちにお互いを尊敬する仕事仲間として数々のトラブルを解決するまでになっていた。


ホテルにいるお客様は皆仮面をかぶっている、その素性に立ち入ることがあってはならない。
お客様の言葉は絶対、ルールを決めるのはお客様。

抜群の対応力で業務をこなす山岸は、人を見たら疑ってかかる刑事新田の卓越した観察眼に何度か助けられ、次第に一目置くようになった。
新田も意に反した潜入捜査で、フロントマンとしてときには理不尽とも思える要求に当たるたびに山岸の機転のきく対応に舌を巻いていた。

依然として事件の真相がはっきり掴めないまま、怪しい人物が次々と来訪しては去っていく。その1つ1つを丁寧に潰していくうちに、徐々に連続殺人事件のカラクリが明らかになっていくが・・・


小説を読んでいなくとも、序盤で犯人らしき人物が分かるのではないのかなぁ・・・これがミステリーを実写にする場合の難しいところですね。
ただセットでしょうか、ホテルの描写が見事ですし、入れ替わり立ち替わり出入りする人々のエピソードは映画ならではの豪華さがありました。
そして最後の最後で窮地に陥った人物を助けられたのは、これまでホテルという場所を新田が実際に体験し、過ごして来たからこそ。その辺りの見せ方はすごく良かった。

山岸を演じる長澤まさみの立ち姿が本当に美しく、ボサボサ頭に無精髭だった新田のホテルマン姿もとても凛々しくて似合っていました。

エンドロールで初めて知る、出演者明石家さんまの名前。友情出演らしいのですが・・・全然わからない。

後からネットで見ると、わからないようにチラッと映るだけでセリフもないのだとか。
そう言う出演形態だったらしいです。もう少し目立って出演してくれても良かったのに。

続編、ありそうな終わり方のような気がしないでもない。
次はマスカレードナイトかな。

ホテルコルテシアのシリーズは好きなので、ぜひ続編を期待したい。








マスカレード・ナイト
東野 圭吾
集英社
2017-09-15




 


 

何が、来る、のか。映画「来る」

映画「来る」を観ました。2018年日本。

※↓予告怖いので、苦手な人は観ないでください!
ただし、この予告でも表現しきれない、これはただのホラーではない!

 

ホラーエンターテイメント、とでも称すればいいのだろうか。
それともこれは、ただの人間の物語なのか。

幾重にも移り変わるテイストが、まるでこちらも嘲笑っているかのように感じられる映画でした。


職場で出会い結婚。美しい彼女と一緒になって浮かれる男田原秀樹(妻夫木聡)。妻香奈(黒木華)が妊娠し、立派なマンションを購入。妊娠中からの日々をUPするイクメンブログも好調な秀樹は、生まれてきた子供知紗を可愛がるが、いつからか家は荒れ果て、育児疲れで精魂尽き果てた香奈との距離は広がるばかり。
そんな折、「あれ」が家の中を荒らし、それはまるで妻子供を狙っているかのようだった。
怯えた秀樹は、友人津田(青木崇高)の紹介で、フリーライター野崎(岡田准一)から霊媒の力を持つというキャバ嬢真琴(小松菜奈)を紹介される。ともに「あれ」の正体を知ろうとするが、すでに「あれ」は途方もない力をつけていた。
ついに真琴の姉で日本最強と言われる霊媒師琴子(松たか子)からのコンタクトがあり、何とかしようと試みるが・・・


「あれ」とは何だ。
このストーリーの肝はこれに尽きるの思うのだけれど、それはいくつも存在し、誰の心にも巣食う強敵。
琴子が言うように、人間のわずかな隙間にいつの間にか入り込み、体を蝕んで精神を攻撃してくる。
まるで細胞が散れぢれに飛び散るように、形を変えては押さえつけられ、何かを壊す。そしてそれは伝染し、形を変えて別の細胞を攻撃していく。

イクメンと言われ、イクメンクラブでおだてられていい気分になって、ブログのいいねに反応し、いいねのためにストーリーを作り上げる。
浮かれている秀樹の的外れな愛情は、空々しく立派なマンションの一室を満タンにしていくのだけれど、それにいち早く窒息していたのは妻、そしてそれに漬け込むのは・・・

ひたすらに怖いホラーかと思いきや、人間の裏側と内側、オモテとウラを描くヒューマンドラマでもある。
次々と犠牲になっていく人たちは間違いなく取り憑かれてしまったのだけれど、もしかして知らん顔して平然と日常を過ごす人の中にもいるかもしれない、と思わせる。

監督は鬼才中島哲也。
流石の演出で、最後まで飽きさせない場面展開と不可解さ。さすがと言う切り替えで、細切れになったトーンをちゃんと貼り合わせています。

そして、日本最強の霊媒師、琴子の松たか子がめちゃくちゃ格好いい。
私もあんなお姉さんいたら、おかしくなるだろうなぁ。

原作を読んでいないので何とも言えないけれど、きっと映画とはまた違う魅力があるのだろうな。映画の記憶が薄れる頃に読んでみたい。


 

キムタク降臨!「グランメゾン東京」!!

今回のドラマも脱落したのたくさんありますし、得意の倍速鑑賞もちらほら出てきてはいますが・・・案外ハマっているのが「グランメゾン東京」

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プライドが高くて傲慢で自分しか信じなかった尾花が、何もかも失ったのちに少しずつ変わっていくストーリー。そこには抜群に冴えた舌を持ちながらも自分には料理の才能が足りないのだとなりふり構わず自分さらけ出してくる、倫子の力も大きい。

先日の日曜日で、4話まで放送終了。

それにしてもコース料理が抜群に美味しそう!!!
ちょっとジビエは苦手だし、血液のコンソメスープと言われても恐れ慄き、食べられるか自信がないけど、それにしても美味しそう!!
確かに、オープンキッチンにキムタクとミッチー、ホールにエロ男爵なんて店、それだけでも話題だろう〜と思うけど、先日一番唸ったのがコースを締めくくる大事な一皿と称されたデザート!
モンブラン!!

ホテルの生意気なパティシエ萌絵に散々ディスられた最初のモンブランも相当美味しそうだったけど、これまでのところ頑なに尾花を拒否している、ホテルの料理長平古(玉森裕太) がヘルプに入り、試行錯誤を経て出来上がったのも最高に美味しそうだったー。食べたいー!!

このドラマには「グランメゾン東京」と「gaku」それぞれにプロの料理人が料理を提供しているらしいけど、このモンブランアマファソン(言えない)は、パリの路上で売られているマロンショー(ドラム缶の焼き栗)がイメージにあったのだとか。
先日パリに行った時に何となく怪しくて食べないでいたけど、ん〜食べれば良かったかな。


そもそもデザートを見直すきっかけになったのが、尾花の元恋人で権威あるグルメ雑誌の編集長をしているリンダ(冨永愛)がプレオープンの日に来ることになったから。
リンダは特にデザートを重要視している、忖度なし己の舌に絶対の自信を持つ辛辣な批評家だった。 

店のスタートダッシュに影響を及ぼしかねないグルメ雑誌の取材に、緊張感高まるメンバーたち。ところがまた、gakuの躍進に必死になる江藤の妨害によりピンチに・・・あんなオーナーいる?!でもレストラン経営は綺麗事ばかりではいられない。ある程度の戦略とか、宣伝、コスト管理、色々泥臭い側面があるもの。まぁちょっとオーバーに描いているけど、手広く展開しているレストランなどには敏腕オーナーの存在は欠かせないのだろう。

それにしても冨永愛さん!!フランス語が流暢!!立ち姿がもうこの世のものとは思えないビューティホー!!
キムタクの方が背が低くないか?と思ったけど、並んだところは当たり前に美男美女でした。 

そして気になるのが、フランスで起きたアレルギー物質混入事件の真犯人。
ここが「グランメゾン東京」が星付きになるかどうかの瀬戸際に絡んでくるのだと思われるけど・・・

それにしても、gakuが差し向けた爆弾、シェフ柿沼(だったかな?) 怪しすぎたよー、最初から大事な時にやらかすと思ってたよー。

けど、倫子さーん。人気料理ブロガーや気配りあふれるギャルソン、他にも数人雇ってやっていけるの?(いらぬお世話)。コース料理のお値段はそれは立派なものだけど、今一つコスト管理が分からない私は心配になっちゃいました。
それとも高級フレンチってそういうもの?!(悲しいかな、それもよく分からない)

そして最後のキーマン、新人料理人の芹田!!(寛一郎)
半人前のくせにお金受け取ってんじゃないわよっっ、お父さん(佐藤浩一)が泣くぞ!!!!ってドラマと現実混同しすぎ!

この情報漏洩がどう転ぶのか今後も楽しみー。 
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