映画好き!ドラマ大好き!とにかく観なきゃ始まらない!

映画好き!ドラマ大好き!!LULUが、興行収入・視聴率に関係なく映画・ドラマを好き勝手にレビューします。愛溢れるエッセイをどうぞお楽しみください!

2019年06月

男を狂わせる女 映画「EVA エヴァ」

映画「エヴァ」を観ました。
検索で、エヴァと入力すると大体エヴァンゲリオンが出てきちゃうんですよねー。違います、これは関わる男の人生を絡め取り狂わせる女エヴァと、他人から奪い取った人生を手にいつの間にか堕ちてしまった男の物語です。





他人の作品を盗作することによって新進劇作家の名を欲しいままにしたベルトラン(ギャスパー・ウリエル)。美しい恋人も得て順調な日々のはずが、周囲からは次回作の催促が続く。
もともと才能などないベルトランは次第に焦りを募らせるが、そんなある日、エヴァ(イザベル・ユペール)という名の娼婦に出会いなぜか心惹かれていく。
気持ちを抑えられないベルトランはエヴァに会いに行き、彼女との会話を書き起こすことによって次回作をエヴァを主人公にした物語にしようと思いつく。次第に彼は正気を失うようにエヴァの虜になっていき、それは周囲をも巻き込んだ堕落の道へと突き進んでいくのだった。


イザベル・ユペールと言えば、最近観た「ELLE エル」という映画が印象的でしたが、役柄的に言えばすごく似ていますね、エヴァとエルって名前も似ているし・・・あまり海外の役者さん事情に詳しくないのですが、このタイプは彼女の当たり役なのかもしれませんね。

瀟洒な家に住み客を招き入れたり、客に呼ばれて出向いたり、どんな客を前にどんな要望に答えたとしても、自身の芯の部分は揺らぎはしない。そんな娼婦という仕事をしながら、夫は海外を飛び回る美術商と言ってのけ、男の欲望をかわしながら生きている女。

偽りのサクセスライフを送っているベルトランは、美しく聡明で裕福な恋人を隣に置きながらも、エヴァに惹かれ仕事も私生活も彼女を求めて彷徨い始めてしまう。
男という生き物の業なのでしょうか、体は許しても心の奥底を鉄壁で守り抜く女にどうしようもなく吸い寄せられてしまう。

特に何かを訴えかけるというような話ではないのですが、端正な顔立ちのベルトランが強引とも言える口実で女に会いにいくその列車の往来が、男の気持ちを一層駆り立てる愚かさを際立たせます。
ベルトランの数奇とも言える人生の起伏は思いも寄らない方向に向かっていく、自業自得と言えばそうなのかもしれない、ただそこにあるのは欲に忠実すぎた男の哀れな姿。

エヴァの周りにいる男は彼女の毒に当てられたのか、やや幸の薄い人生を認め歩むことになる。それは彼女が求めているからなのか、男が自らそうなってしまうのか。

他人の人生に関わることの覚悟と強さ、彼女が厚く化粧を施した顔からはそう言ったものがにじみ出ていました。
 
エヴァ [DVD]
イザベル・ユペール
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2019-01-09







おお!これもイザベル・ユペールなのか!!! 


ピアニスト [Blu-ray]
イザベル・ユペール
TCエンタテインメント
2019-10-09

 

おひとり様の逃避行? 映画「オー・ルーシー!」

映画「オー・ルーシー!」を観ました。



婚期を逃し、退屈で平凡な日々を漂うように生きていた節子(寺島しのぶ)。ある日、姉綾子(南果歩)の娘である美花(忽那汐里)から、自分の代わりに英会話スクールに通って欲しいと頼み込まれる。
仕方なく参加した節子は、そこでジョン(ジョシュハートネット)に出会い「ルーシー」という名前をもらうことに。独特の教え方でハグをしてくるジョンの温かみに心がほどけていく節子。トムと名付けられたスクール仲間(小森:役所広司)までできた。
節子の生活にも彩りが生まれたと思っていた矢先、ジョンは突然英会話教室を辞めてしまった。どうやら美花と一緒にロスに行ってしまったらしい。
節子はモヤモヤした気持ちを抱えたまま、ロス行きを決意。綾子までくっついてくることになる。


会社でもこれという張り合いがなく、恋愛についての苦い過去もあり、何事にも投げやりな毎日を過ごしていた節子。
ただ、オープンマインドな英会話講師と触れ合ううちに自分の中の何かが呼び覚まされるのを感じていた。変わる、変われる、そう思ったところだったのに肝心の彼は突然いなくなった。

ここから節子はギアを入れ始めます。取り憑かれたようにロスまでジョンを追いかけ、娘と一緒にいるだろうとついてきた綾子とともに強引に彼の部屋に押しかける。

とても大人の女の行動とは思えないのだけど、ある意味羨ましくもある。あんな風に夢中になって、なりふり構わず気持ちをぶつける事って、もうないんじゃないだろうか。そう思うと、めちゃくちゃで迷惑な節子が何となく可愛らしくも見えてくる。

まぁあんな妹がいたらたまったもんじゃないけれど、それでもロードムービー的な姉妹の旅は感動的な結末を迎えるはずもなく呆気なく終わった。
映画を観て、やはり人の温もりって人を変える、変えさせるパワーを秘めているのだなぁと思う。別にイマドキ、友達なんかがいなくとも交流を図るツールなど腐る程あるけれど、ぎゅっと一度のハグが人生をガラリと変えてしまうってこと、あるんだと思う。

ルーシーという名前をもらいその名前で呼ばれ、金髪のウィッグを渡された節子はある意味もう1つの自分をもらった。数々の選択に失敗し、どうしようもない今を生きている平凡な中年の女ではなく、本来希望に満ちているはずの自分を。

すごい感動というような大きな心の震えはないものの、じわっとくる物語。
節子がワガママで人生諦めたやさぐれた女なら早々に見限っていたけれど、身につまされる不完全燃焼さがまた愛おしかった。これから何かが彼女に訪れることを祈る。


 

罪とは罰とは、映画「検察側の罪人」

映画「検察側の罪人」。キムタクと嵐の二宮くんとの共演が話題になりましたよね。
正義という名の下に、法律を持って戦うという使命は果たしてどこまでのことが許されるのか。
罪と罰、正義と真実、揺れ動く男たちの真剣勝負です。



沖野(二宮和也)は刑事部に配属されたばかりの検事。研修でも圧倒的な存在感を見せつけていたエリート検事の最上(木村拓哉)の下につき、とある夫婦殺人事件を担当することになる。
数人浮かび上がる容疑者の中で、徐々に絞り込まれていく犯人像。そのうちの1人、松倉に並々ならぬ執着を見せたのは最上と田名部刑事。
実は松倉はすでに時効になった女子高生絞殺事件で重要参考人として限りなく黒に近い人物とされながらも、結局逮捕することができなかったという苦い過去があった。
田名部は当時の担当刑事、そして最上は被害に遭った女子高生を妹のように可愛がっていたという間柄だった。 

無念という圧倒的な感情に押し流され、最上は松倉を今回の事件の犯人として逮捕し、罪を償わせたいと強く思うあまり少々強引とも言える方法で捜査を導こうとしていた。
そこに疑問を感じ始める、沖野とその担当事務官の橘(吉高由里子)。
迷走していく犯人像、次々と明らかになっていく夫婦殺人事件の証言。追い詰められた最上は、執念に突き動かされ、最後の一線を越えようとしていた。


検事は担当する事件に対して自分なりのストーリーを描く。それに不都合なものは排除し、都合の良い真実と証言で事件を固めていく。
冤罪、という非常に重たい過ちを犯す可能性がある「思い込み」と「正義」2つの顔を持つ人間の、業と良心の戦いのストーリー。

もちろん最上もその怖さについては理解しているし、強引な手法には抵抗すら感じている。
ただ、自分の手の中にそれがあって、そこに私情が挟み込まれたとしたら。
どんな聖人君子にも悪魔の囁きに負けてしまう一瞬があるだろう。

たとえ、目の前の人間が性根の腐った悪魔であろうとも、何で裁くのか何の罪なのか、これを忘れてはならない。

ひたすら仕事に打ち込み、家庭にも安らぎを得られない最上は、職務に対する誇りは誰よりも持っているように見えるのだけれど、真っ白でも真っ黒でも立ち行かない、人という複雑な生物を取り巻く泥臭い感情が最上の顔をどんな風にでも変えていく。

本当にどうすべきだったのか、そんなことは当たり前に皆分かっているのだけれど、割り切れない後悔と憎悪の行き先は結局は地獄しかないのだろうか、とモヤモヤとした気持ちが残りました。

ジャニーズ2人のやりとりの緊迫感、とても見ごたえありましたし、キムタクの新たな一面が研ぎ澄まされていて色気がありました。最近、家庭不和で仕事人間、ちょっと冷めた父親という役が目立ってきたキムタク。もう父親の役がぴったりはまるんですねぇ。うん、悪くない。

検察側の罪人 DVD 通常版
木村拓哉
東宝
2019-02-20







検察側の罪人 上 (文春文庫)
雫井 脩介
文藝春秋
2017-02-10


検察側の罪人 下 (文春文庫)
雫井 脩介
文藝春秋
2017-02-10

 

色々ドラマが終わっていきますね・・・2019春。

恒例なのですが、第一話から良いなーと思っていても中盤になって別に「何が」あったわけではないのに、何となく観るのが億劫になってくる・・・ドラマの不思議!!!

と言うことで、脱落するものが多くあった連ドラ春の陣で、最後まで観ていたのは、

やはり「キントリ 」

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中には「え?」みたいなエピソードもあったけれど、最初はちょっと浮いてた塚っちゃんも最後の方は馴染んでいて良かったような。
天海祐希はああ言う「任せといて!」な役が似合いますねー。男前!!!その天海祐希を「オバハン」と呼ばせてもなお好感度高い。
大杉漣さんは残念だったけど、随所に善さん(大杉漣の役柄)の名前を登場させると言う心配りがあってそれが良かったなー。
続編あるのかなぁ(最後は内示発表、と言うところで終わり)キントリが何チームかに分かれて競う、みたいなのも面白そうですが。

そして最初は前作のイメージが強すぎて不安視する声が高かった「ストロベリーナイトサーガ」

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私はすごく好きでしたよー。もともと二階堂ふみちゃん大好き!ただ今回はちょっと役的に固定イメージが強いのと、大人すぎる感じがして無理なんじゃないかなーと思ったけど、過去の事件と今も戦う若き女性刑事の役がはまってました。さすがの演技力!
「インビジブルレイン」の回では、ヤクザにも関わらず姫川が惹かれてしまう牧田(山本耕史)との絡みが控えめだったのが少し残念・・・。もう少し大人の姫川を見たかった気もするけど、連ドラの限界かな。

そして何より、姫川を支えながらじっと己の気持ちを押し殺す静かな役がすごくエロくて良かった、亀梨和也!!!
もちろん、アイドルですしジャニーズですし、これまではモテ男とかコメディとしても主役のゴリゴリセンターって感じだったけど、菊田みたいな気持ちを表すこともままならない、じっと見つめて相手の幸せを願う、みたいな役が思いの外良かったなー。

やさぐれ度が武田鉄矢(前作の同役を演じていた)よりも数倍控えめな江口洋介演じるガンテツから、「お姫様取られちまうぞ」と警告を受けるこの横顔!!!なんとも言えなーい。今後も亀梨くんにはこう言うしっとりした役演じてほしいなー。 

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武田鉄矢と江口洋介と言えば、101回目のプロポーズでの兄弟役の過去がありましたよね!!ガンテツ役を兄弟で引き継いでみたものの、今回はガンテツがいい人っぽかったなー。江口洋介に武田鉄矢のいぶし銀のいやらしさは出なかったか。


あと、最近インスタ開設するなりフォロワー数うなぎのぼり、ウィルスミスとの動画なんかアップしちゃって異色ジャニーズの存在感ハンパない山P主演の「インハンド」もおもしろかった。

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正統派に山Pが天才虫博士の紐倉と言う役柄をクールに飄々と演じて、イメージを守りつつも新境地。ちょっとお茶目な一面も出してましたよね。ただ、絶対的主役のイメージは健在。今回はあのボソボソした喋りも天才っぽくて良かった。

今や次々と親しみやすさを打ち出している(松岡くんなんて女装家政婦に今や大吉さんと飲み歩き番組まで!かのキムタクですら家庭話解禁し始めてるし)、ジャニーズのカリスマアイドル最後の砦か!?
まぁ山Pのインスタ、とりあえずフォローしちゃったけれども。

次のクールのドラマは三本くらい韓流のリメイクらしい。
んー、仕方ないとは言え、日本の作家さんなどが書いたオリジナルが揃うようなクールも見たいですけどねぇ。

では次回の新ドラマスタートまで、アデュー! 

詩的表現力、映画「ライオンは今夜死ぬ」

映画「ライオンは今夜死ぬ」。日仏の合作映画で「こども映画教室」の講師を務めているという諏訪敦彦監督がその教室での出来事から着想を得たという作品。
主演のジャン=ピエール・レオーはヌーベルバーグの申し子・・・ということですが、申し訳ないことにその時代の作品に私は明るくなく、彼がベテランの名俳優ということも知りませんでした。



とある映画で、死を目前にした老齢の男を演じているジャン(ジャン=ピエール・レオー)。
うまく死を演じられないと悩むところに、撮影延期という時間が与えられる。彼は記憶を頼りに、かつて愛した人との思い出を辿ろうとする。


すごく緩い映画です。時間の流れ、ストーリー、とんでもなくおかしなことは起こらないし、衝撃的なこともない。
ゆっくりと時間をかけて、ジャンは今自分が立っている「死に近い時間の中」から希望の光を見出した。それは生のきらめき、エネルギーに満ちた子供達と「映画を作る」ということで触れ合ったから。

古びた洋館で、昔の愛情と寄り添うように佇んでいる老人に、初めはからかい半分で近づいた子供たちだったけれと、次第に彼らの映画を作りたいという欲望に巻き込んでいくことで、その距離を縮めていく。

若い頃、死なんて遠く遠くの出来事で何も考えることはなかった。残りの時間という感覚もなくて、毎日を必死に追いかける。
そういうところから時間が経過し、やがて死や残りの時間を考えるとき決して明るい気持ちにならないことも多いのだけれど、ジャンは70歳から80歳までが一番人生でいい時間なのだと断言してくる。
本当に人生が良かったかどうかなんて終わってもわからないのだろうけれど、生は死を携えて行くこと、そして大切な人との別れは「死」をもって完全となる。そんなことをしみじみ感じた作品でした。

観やすいことはないのだけれど、あんまり刺激的なものを見たくないなという時にぴったりです。
心は揺れ動くのだけれど、ひたひたとしみじみと。そんなトーンです。

ライオンは今夜死ぬ [DVD]
ジャン=ピエール・レオー
紀伊國屋書店
2018-07-28

 
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