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2018年11月

映画「贅沢な骨」

映画「贅沢な骨」を観ました。2001年日本。

先日見た「ナラタージュ」と偶然にも同じ行定勲監督。2001年、もう少し前からかな、単館上映の日本映画が今よりもっとなんと言いますか、格好良かったというかステータスというか、そんな時代だった気がします。私もよく車を1時間、2時間走らせてそういうものばかりやっているミニシアターに足を運んでいました。その行為自体がすごく心地よかった、そんな時代でした(笑) 

そのど真ん中、王道。主人公たちが着る洋服や住んでいる部屋がいちいちツボ。ちょっとポッブでおしゃれで、現実離れしている。今だと「しらける」とかなっちゃうのかな。
でも久しぶりに見たそんな作品は、心踊るものがありました。やっぱり私もそれなりの年齢ということになるんだろうか。


ミヤコ(麻生久美子)は友人サキコ(つぐみ)と二人暮らし。そんな二人の生活費はミヤコが体を売って稼いでいた。そんな時、客として知り合った新谷(永瀬正敏)に初めてオルガズムを感じたミヤコはサキコがいない間に、自宅に新谷を引き込む。
サキコと新谷をわざと近づかせるようなことをするミヤコだが、家族と折り合いが悪いことでなかなか心を開かないサキコは新谷と関係を持ちながらも、自分の殻を破れないでいた。そんな二人に嫉妬するミヤコ。ただ新谷が離れていったことで正直な気持ちを吐露しあい、ミヤコとサキコは許し合い仲を深めていく。


ミヤコは体を売ることも、そのお金で二人の生活を支えていることも、「不感症だからいい」と割り切っている。そんなミヤコは、親の言葉に傷つき、味気ないジャージを身にまとうサキコのことをいつも考えていた。新谷という男が介入することで、変化していく二人の関係。
その狭間で右往左往する、どこか頼りなくて投げやりな男を演じる永瀬正敏が格好いい。歳を重ねて渋みの出てきた彼も素敵ですけれど、やっぱり若い時の永瀬くんは色気があっていい!
そして麻生久美子も、つぐみも、可愛くて色気があって、本当に素晴らしいなーとしみじみ。

↓このフライヤーがすごく好きで、しばらく壁に貼っていた気がします。

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これ見るとドキドキする。コードが繋がっていなくても、スタートボタンを押したらどうなるんだろう・・・この金魚はそのまま三人の男女に重なっていく。かき混ぜたらどうなるのか、そのスリルの中でゆらゆらと光と空気を求めて泳いでいる。

このミキサーの金魚鉢は、私の心をいつでもあの当時に戻してくれるアイテムなのかなと思えます。
不謹慎なのだけれど、ギリギリのところで我慢するという快感。
さびた心にそっと油をさしてくれる効果があります。
 
贅沢な骨 [DVD]
麻生久美子
ケイエスエス
2002-03-22

 

映画「ナラタージュ」

映画「ナラタージュ」を観ました。2017年日本。

泉(有村架純)は孤立していた高校生活に光をくれた教師の葉山(松本潤)に恋をするが、葉山には傷つけたことを後悔している妻がいた。
許されない恋は卒業とともに終わりを迎えたように見えたが、突然葉山から演劇部を手伝って欲しいと連絡が入る。揺れ動く恋心に泉は徐々に自分の気持ちを抑えられなくなり、その気持ちを振り切るように付き合い始めた小野(坂口健太郎)はそんな泉を愛するあまり嫉妬から傷つけるような行動をとることになってしまう。

それぞれが愛しい人から愛して欲しいと願うあまり、わがままに己のずるさや自制心と闘うことになる男女の関係を、回想という形で振り返るラブストーリー。


原作のナラタージュとは少々趣が違う現在の泉ではありますが、「雨と懐中時計」と言うキーワードでいつでも心が葉山先生に恋する高校生に戻ることを自覚している、今はもうすっかり大人になった泉から物語は始まります。

葉山は教師という立場で純粋に居場所をなくした泉を心配するのだが、若さゆえに自分にストレートに恋心を示してくる泉にいつしか癒しを求めるようになっていく。
精神的に追い込んだ妻のことを今でも後悔していて、その妻から許されも憎まれもされないような中途半端で先に進むことを許されない状況に、苦しさと閉塞感を強め、泉を救うという使命で逆に自分が救われていることを知る。

ずるい男として、弱り切った顔を見せる葉山にはうっすらと嫌悪感すら感じるのに、やっぱり泉のように放っておけない気持ちも理解できてしまう。
それに対して、純粋に健康的に泉を愛し、だからこそ嫉妬に苦しみ本意ではない行動をとってしまう男を坂口健太郎がとてもナイーブに演じていて素晴らしい。
大人の男のずるさと、若い男性の力強さとわがまま、この対比も良かった。

有村架純が本当に美しい。危うさと芯の強さ、その両方が微妙なバランスで混在している高校生から大学生に至るまでの女性の変化を見事に演じていました。そして、それを乗り越えた現在の泉。これから始まるだろう恋に一筋の希望が見える、そんな作品でした。

主題歌もとてもいい。野田洋次郎さん作詞作曲なんですって。

 

ナラタージュ (角川文庫)
島本 理生
角川書店
2008-02-01







 
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