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2018年02月

映画「メッセージ」

映画「メッセージ」を観ました。2017年アメリカ。

もう感動で涙が止まらなかった作品。公開時話題になったのか、ならなかったのか。もっと評価されてもいいのになと思えた作品でした。

 

ある日突然、謎の巨大物体が世界の様々な12箇所もの上空に現れた。未確認物体に世界中がパニックに陥るが、決められた時間に彼らと交信できるチャンスがあることがわかるとこぞって皆その正体と目的を解明し始める。
言語学者のルイーズは、彼らが発する音声の解析を物理学者のイアンとともに行うことを軍から依頼される。コンタクトをとるうちに、彼らの高度なコミュニケーション能力を悟ったルイーズは彼女らしいアプローチでどうにか会話らしいものを交わせるまでに到達する。
ところが、彼らが「武器を与える」と発したことから一気に侵略の匂いを感じ取った中国が宣戦布告を仕掛けようとする。 
彼らが発した「武器」とは何なのか。ルイーズが達する、彼らとの新境地とは何なのか。

これはよく閲覧するブログの作者さんがすごく良かったと言っていたので、気になりつつも劇場公開を逃した作品です。

ルイーズは孤独な光をたたえた女性。物理学者のイアンとは反発し合うような思想の持ち主ですが、未確認物体の中に住む二体の謎の生物ヘプタポッドと交信するためにやがてなくてはならないパートナーになっていく。
この謎の生物は言葉を発するという方法ではなく、一瞬にしていくつもの言語を表す独自の伝達方法を備えた高等な生き物であることがわかる。そこに置いては時間軸は意味をなさない概念。
時間が現在過去未来と流れる世界にいない物体と、どうしても記憶や過去にとらわれてしまう人間との交信は困難を極めるのだけれど、そこにルイーズが入ることでぐるりと概念がひっくり返されてしまう。

とにかく、何の情報もない方がよりこの映画の魅力に触れられる作品となっています。
ネタバレや解説、Wikipediaなど事前に読まないことをお勧めします。

もう全てが分かった時のあの何とも言えない気持ち・・・今自分が立っているところは「現在」ではないのかもしれない。時間軸の不思議な感覚にそのまましばらく立ち尽くしてしまうような、そんなパワーに満ちた作品でした。自分だったら、と思うと涙が止まらない。それでもきっとルイーズのことが理解できてしまうのだろうな。

メッセージ (字幕版)
エイミー・アダムス
2017-07-21




映画「祈りの幕が下りる時」

映画「祈りの幕が下りる時」を観ました。公開中。

新参者シリーズの完結編、ご存知加賀恭一郎(阿部寛)がとある殺人事件に関わることになるのですが、今回は加賀が長年追い続けてきた、生き別れた母親の影が事件の鍵を握ります。

 

あるアパートで女性の遺体が発見された。滋賀県に住むその女性は一泊の予定で東京に滞在、発見されたアパートに住む男性はその日から行方知れずになっていた。
2人に何らかのトラブルがあり、事件に発展したかと思われたがその住居人と女の接点がわからない。
ところが女が東京に出てきた理由らしきことに当たった刑事松宮(溝端淳平)は、その女性が訪ねたであろう女性演出家浅居(松嶋菜々子)に話を聞くうちに彼女が加賀と繋がりがあることがわかる。
そんな折、行方不明の男性と自身の母親にとある接点を見出した加賀は、母親の過去を探る上でこの事件解明の鍵になる出来事にたどり着く。


ちょっと説明が過ぎる様な点が当初見られましたが、そんなことが全く気にならないほどに途中からは事件の真相と、加賀の過去とが絡み合う様子と秘密を抱えた女性演出家の松嶋菜々子の美しさに引き込まれました。

壮絶な過去を抱える彼女は、想像を絶する覚悟を持って今の地位を築いていた。それを守っていたもの、彼女を取り巻く愛情は一体どんな姿を見せてくるのか。
真実というものは時に残酷で、嘘というものが美しく見える瞬間がある。それを見事に体現させていた松嶋菜々子、圧巻でした。

人は時として何のためらいもなく、人の芯の部分に触れてしまうものだけれどそれが無邪気であればあるほどに脅威となって本人を襲う。
悲しい過去に触れ、慰めたいと思えば思うほど当人の願いとは遠ざかっていく。

真実を知った時のそれぞれの受け止め方には、人間の複雑な思いが見え隠れするのだけれど、やっぱりそれでも人は真実というものの大きな力に抗えないのかなと思いました。

新参者シリーズの懐かしい顔ぶれも登場したラスト、加賀恭一郎の歴史の様なものもちゃんと堪能できて、いい意味で完結というのにふさわしい物語でした。
何かこれで阿部寛の加賀恭一郎に会えないのかと思うと寂しいけれど、そういう意味でも映画という形で終われたというのは良かったのかな。

それにしてもこんな物語を紡ぎ出す東野圭吾、やはり天才です・・・


 

映画「サバイバルファミリー」

映画「サバイバルファミリー」を観ました。2017年日本。

 

都会のマンションに暮らす平凡な鈴木家。ところがある日、朝起きるとあらゆる電気が使用不可能になっていた。電気もダメ、 電池もダメ、果ては水道ガスも止まっており、意味のわからない現象に戸惑う人々。
サラリーマンの父(小日向文世)、主婦の母(深津絵里)そして2人の子供たちは都会の生活に慣れきっており、突然降って湧いた不測の事態に最初は余裕を見せていたが次第に焦りを募らせてくる。
唯一、被害がないと言う噂の大阪以西、母の田舎である鹿児島を目指して過酷な自転車の旅が始まる。


ウォーターボーイズ、ハッピーフライトで有名な矢口史靖監督が原案から考えたと言うオリジナル作品。矢口監督と言えば、初期作品では畳み掛けるように主人公を襲うアクシデントを描かせると天下一品なのでした。その頃の矢口監督を彷彿とさせるいろんな出来事が、都会の生活に慣れきった現代人の典型である一家を襲うのです。

水が高価になり、紙幣が意味をなさなくなる。ものがなくなり、食料を求め人は何もかもを捨てるようにして噂を頼りに町を出て行く。
途中に出会う、完全にスカしたアウトドア一家(時任三郎、藤原紀香ほかイケメン息子二人)が小憎たらしいし、足元を見るようにしてモノの値段を釣り上げる「持っている人」たちのがめつさが目にしみる。

いやぁ、実際あんな生活になってしまったら一週間と持たずに根をあげちゃうだろうなぁ、と言う過酷な生活がこれでもかと一家を襲うのです。
偉そうなことばかり言って、口ばかりで何もできない夫、そんな夫を支え続け実はしっかり者でちゃっかりしている妻、恋する女の子とはうまくいかないけど案外頼りになるお兄ちゃん、そんな一家に必死でついて行く妹。

知る前と知ってからでは生活が全然違う、その変化にも注目。
ある日突然、電気水道ガス全てのライフラインが止まったら・・・・どうしますか。
我が家の備蓄品、見直そう。



 

映画「あん」

映画「あん」を観ました。2015年日本。

黙々と町の小さな店で毎日どら焼きを売る千太郎(永瀬正敏)。そこへ時給300円でいいから働きたいと徳江という老女(樹木希林)がやってくる。最初は相手にしていなかった千太郎だが、彼女の作る「あん」を食べた瞬間、その美味しさに驚愕。あんづくりを任せることにした。
指の不自由な徳江には秘密があり、やがてそのことが周囲にも知れ渡ることとなり・・・



徳江はあんを作るときには、小豆の声を聴き、町を歩くときには木々の声に耳を傾け、いつも「聴いて」日々を暮らしている。生きて行く意味だとか、自分は何者か、などと考え始めるとキリがないのだけれど、そうではなくただ一心に「聴く」。これをしているだけで、自分が存在する価値があるのだと、徳江は言うのです。
人は自由なのだけれどどこか不自由であるし、不自由なことが逆に生きやすくしている面もあるかもしれない。
徳江の優しいささやきが、ささくれていた千太郎の心を甘いあんで包んで行くのです。

出てくるどら焼きが本当に美味しそうで、人を笑顔にする甘いものを、千太郎が最初とても辛そうに作っていたことがシクシクと思い出されてくるのです。

それにしても美味しい「あん」と言うのは本当に手間暇かけて、そこに経験と勘が加えられて初めて完成するものなんだなぁとつくづく感じました。
来年こそ、おしるこ作り挑戦してみようか・・・

樹木希林さんの孫娘である内田伽羅さん、初めての共演になるかと思いますが、その後はあんまり出てこないですね・・・モッくんの面影のある、非常に端正な顔立ちをしていらっしゃいます。

あん
樹木希林
2016-03-16


 

映画「女が眠る時」

映画「女が眠る時」を観ました。2016年日本。





編集者の妻(小山田サユリ)を持つ健二(西島秀俊)は処女作以降ヒットに恵まれないスランプ中の作家。妻の仕事を兼ねてバカンスに来た海辺のホテルで、奇妙なカップル佐原(ビートたけし)と美樹(忽那汐里)を見かけ、その怪しげな空気につい見入ってしまう。
その後ホテルやその周辺で見かけるたびに食い入るように二人を盗み見てしまう健二。
やがて佐原が語る、美樹との関係に異様な興奮を感じずにはいられない健二。美樹に虜になる彼が見たものとは。

スペイン作家の短編小説を香港のウェイン・ワン監督が映像化した日本映画・・・ということで、ちょっとひと頃の単館モノのような、全て理解されることを望んでいないような、そんな空気感がしました。
映像が一筋縄ではなく、話している人にどんどん焦点が移って行くのではなく、それ以外の人に固定したままで話が進んで行く。
こちらの想像を掻き立て、そしてふいにそれを裏切ろうとする。

リアリティという点ではかなり逸脱しているので、もはやそこには価値を見出していないだろうことは明らかなのですが、ちょっとうがった見方をしてしまうと、こじらせたオジサンが好きそうな空想物語なのかなぁと思えてきます。

ビートたけしとリリーフランキーがいなかったら、もっとひどいことになっていただろうに、このふたりの存在感たるや秀逸。このキャスティングが決まっただけでも、この映画の道筋がはっきり太いものになっただろうと想像できます。

全体にわたり、不思議な空気に包まれて、最後までそこから抜け出せない・・・この映画をはっきり語れる人がいるとしたら、それはそれですごいことだと思う。

女が眠る時
ビートたけし
2016-08-03

 


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