映画好き!ドラマ大好き!とにかく観なきゃ始まらない!

映画好き!ドラマ大好き!!LULUが、興行収入・視聴率に関係なく映画・ドラマを好き勝手にレビューします。愛溢れるエッセイをどうぞお楽しみください!

映画「クロニクル」

映画「ストレイヤーズ・クロニクル」を観たというレビューをアップした時に「こんな映画もありますよー」とオススメしてくださった映画「クロニクル」を観ました。 
オススメしてくださった方にお会いする直前に観ようと温めていましたが、いざお会いした時にはこの映画の話はできませんでした残念!


暴力的な父親と病弱な母親と暮らす高校生アンドリューは、大好きなカメラで自分の日常を撮るという趣味でストレスを発散していた。ある日、同級生のマットとスティーブとともに不思議な体験をしたところ、直後に3人とも人間とは思えない能力が備わっていることに気づく。
最初は無邪気にその能力を楽しんでいた3人だったが、徐々に己もセーブできないパワーに翻弄されていくことになる。


ある日、通常では考えられないようなパワーを手にした時人はどうなるのか。
それがとてもナチュラルに描かれています。
その能力をコントロールするようになり、最初は素直に喜び、遊びに活かすようになる高校生3人。男の子たちの自由奔放な遊び方に何かわかるなぁとほっこりする場面も。

ただ、3人の置かれる状況が変化するにつれ、その能力へのアプローチも徐々に変化していく。
その中で冷静に自分の姿を把握できるうちはいいのだけれど、自分ですらわからないうちに暴走してしまう。

中でも一番その能力の成長が著しいアンドリューは情緒不安定になり、恵まれない家庭環境にも左右され自制心を失っていく。
それでも秘密の共有により距離を縮めた友情は、彼を静止することができるのか。


 

人が能力を得、それを持て余し、やがてその能力に打ちのめされていく様を非常にリアルに描いた本作。
スーパーマンにはなりたいけれど、真のスーパーマンとは己の能力の限界と使い道をしっかり把握している人のことを言うのかもしれない。 


「ストレイヤーズクロニクル」はこちら。

 

映画「愚行録」

映画「愚行録」を観ました。公開中。

先行して原作を読んでいたので、物語の流れ、そして真犯人も知っていると言う状態ではありましたが、原作にははっきりその姿を描かれていないライターの田中を主人公に据えたことで、また違った角度からこの事件を見つめることができました。
スクリーンで観ることをお勧めしたい、登場人物たちの「素の顔」が圧倒的なスケールで表現されています。 


ライター田中は、一年前の未解決一家惨殺事件について調べていた。
彼の妹はネグレクトの疑いで逮捕されており、起訴される見込みが濃厚。「何かに打ち込みたいんだろう」と言う上司からの気遣いもあり、もう皆の記憶から忘れ去られた事件を追うことを許される田中。
殺されたのは近隣からは、「感じの良い理想的な家族」として映っていた田向家。
ただ、彼らの過去を知るものたちからは、意外にも田向夫婦の裏の顔が漏れ聞こえてくる。
彼らを殺したのは一体誰なのか。
田中は真相に辿り着けるのか。


「王様のブランチ」のインタビューでこの映画の見所を聞かれた妻夫木聡さんが、冒頭のバスのシーンを挙げていました。実際観てみて、なるほど。唸りたくなるようなテーマをいきなり最初に突きつけられます。

人には正義がある。正しいと信じていることがある。それは植え付けられたものでもあるし、一般的に言われていることでもあるのだけれど、果たしてそれは本当に万人にとっての「正義」なのだろうか。
尊いもの、正しいこと、そして常識。自分のど真ん中は、実は誰かの異質なのかもしれない。

みんなにとって幸せなこと、楽しいことなどないとわかってはいるのだけれど、人は無意識にそこに行こうとする、その愚かさを真正面から突きつけられます。

必死で生きて、必死で追い求めて、清々しく正直に生きてきた結末は思い描いた理想だろうか。

妻夫木聡と満島ひかりの存在感に圧倒されました。
どこか秘密めいたミステリアスさと、危うい少女のような顔を見せる妹の光子。その整った顔立ちとは裏腹に、腹の中に黒く冷たいものを抱えている兄の田中。この二人のやりとりを軸に、田中の取材が田向夫婦にかけられたヴェールを一枚一枚剥がしていく。
その過程に見える、事件の真相とは。

原作を読んでいてもしっかり楽しめる本作。いや、原作を読んでいるからこそ見えてくることもあるように思えます。





原作はこちら。
 
愚行録 (創元推理文庫)
貫井 徳郎
東京創元社
2009-04-05

 

それにしてもそろそろ、〜回の衝撃、とか、ラスト〜分に驚愕する、とか言うのやめにしてくれないかなぁ・・・何だかそれに気をとられると肝心の物語に集中できない気がします、逆に。 

映画「アイ アム ア ヒーロー」

映画「アイ アム ア ヒーロー」を観ました。2016年日本。

浜松でロケをしていたというのを聞いていたのですが、公開中には見逃してしまい、この度ようやく観られました。


漫画家のアシスタントとして冴えない日々を送る超普通の男、鈴木英雄。同棲中の彼女からも愛想をつかされ、持ち込んだ最新作は「主人公が普通なんだよね」と言って突き返される。
ところがある日、街は意味不明の感染症に犯され大パニック。
何とか逃げ伸びた男鈴木は、女子高生ひろみと出会い行動を共にすることになる。ところがひろみは、赤ちゃんから感染したと見られ軽度の症状に悩まされていた。
鈴木はひろみを守ることを決意し、やがて感染者の通称ゾキュンとの戦いに飲み込まれていくのだった。
普通の男鈴木は、果たしてヒーローになれるのか。


 


途中までは、B級のゾンビ映画か?!と思うほどに、そりゃR15+指定ですわなというグロい場面の応酬でちょっと疲れてきたのですが、英雄たちがアウトレットモールにたどり着き、伊浦率いるゾキュンと戦うコミュニティと合流したあたりから物語が動いてきて引き込まれました。

原作の漫画ではもっと個人個人の背景などが丁寧に描かれているようで、それを二時間に盛り込むにはさすがに無理だったのか、かなり端折っているので、ちょっと呆気ない感じは否めません。

ただ、普通の男鈴木英雄が、瞬時にしてヒーローになるのではなく、幾度となく意気地のない自分の「普通」さ加減に辟易しながらも、ようやく最後に意地を見せるというあたりはリアリティがありました。
そう、自分があんなことになったとしても、いきなり普段の生活から隔離して「何か」になるなんて到底考えられない。そこが「ヒーロー」という言葉により重みを感じるところではあります。

脚本は、「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」でおなじみの野木さん。普通の男鈴木英雄の描き方はさすがという感じでしたが、私的にはラストが少し物足りなかったかな。
そして劇中に登場する漫画は浅野いにおさんが担当しているようです。豪華!

1人できゃあきゃあ言いながら観終わった感じなので、あまりグロい作品が好みでない方には向かないかも・・・でも思ったよりもストーリーは深かったです。 
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